防災週間企画 3D雨雲ウォッチ ひとつぶ募金project

防災週間企画 3D雨雲ウォッチ ひとつぶ募金project

3D雨雲ウォッチ 豪雨災害支援プロジェクト あなたのひと粒が応援になる

2020年 3D雨雲ウォッチ豪雨災害支援プロジェクトは終了致しました。
プロジェクト終了時点で1027粒(リツイート数)の応援が集まりましたので、
5,135円を日本赤十字社を通じて寄付いたします。
ご協力いただきありがとうございました。

ゲリラ豪雨は予測が難しく、回避行動の時間を充分に取ることができないため、川などでのレジャー中の事故や道路の冠水など、様々な被害につながることがあります。

このような気象災害による被害に遭う方をゼロにしたい・・・という想いのもと、ゲリラ豪雨検知無料アプリ「3D雨雲ウォッチ」を立ち上げました。

アプリでは、ゲリラ豪雨をいち早く検知し、リアルタイムに3Dで雨雲を表示することで、上空に危険な雨雲が発生していることを分かりやすくお知らせします。身近に迫っている危険な状況を把握し、少しでも早く回避行動につなげて頂くことで、より安全な生活を送ることが出来るように貢献していきたいと強く思っています。

3D雨雲ウォッチ豪雨災害支援プロジェクトでは、水害に遭われた地域の皆様への募金活動による支援と、さらには防災週間を迎えるこの時期に、改めて防災や減災について考えるきっかけになることを願っています。

3D雨雲ウォッチ豪雨災害支援プロジェクト
豪雨災害義援金寄付@3D雨雲ウォッチ
公式Twitterアカウント

2020年 3D雨雲ウォッチ豪雨災害支援プロジェクトは終了致しました。
ご協力いただきありがとうございました。

8/28(金)より3D雨雲ウォッチ公式Twitterアカウント上で投稿するツイートにてリツイート
を呼びかけ、豪雨災害支援プロジェクト実施期間中のリツイート数×5円分を寄付します。

twitterTwitterアカウントはこちら
  • 実施期間:2020年8月28日(金)から2020年9月5日(土)23時59分まで
  • 上限額:1,500,000円まで

集まった寄付金は、日本赤十字社を通じて豪雨災害義援金へ寄付します。寄付金の最新の配分先は日本赤十字社のホームページにてご確認ください。

<寄付対象:日本赤十字社 令和2年7月豪雨災害義援金>
山形県・長野県・岐阜県・島根県・福岡県・熊本県・佐賀県・大分県・鹿児島県

3D雨雲ウォッチ 豪雨災害支援プロジェクト あなたのひと粒が応援になる
防災コラム
『雨災害多発!「メタ認知」能力を
鍛えて災害に強くなる』

令和2年の7月は気象における記録ずくめの1ヶ月でした。

  • ・多くの地点で1・3・6・12・24・48・72時間降水量が観測史上1位となった
  • ・日照時間が記録的に少なかった(1946年の統計開始以来第1位)
  • ・1951年(昭和26年)以降、初めて台風の発生がゼロ(発生しなかった)

とくに「令和2年7月豪雨」の発生は、各所で多くの被害をもたらし、現在もその爪痕が生々しく残っています。線状降水帯の発生で大雨が長く続いたことが、災害発生の要因となりました。

近年、雨の被害が増えています。平成30年7月豪雨、令和元年8月の前線に伴う大雨、令和元年房総半島台風、令和元年東日本台風、そして今回の令和2年7月豪雨。台風や大雨によって甚大な被害を伴う災害が多数発生しています。下図は気象庁ホームページに掲載されていたグラフです。

年によってばらつきがありますが、右肩上がりに増えていることがわかります。降水量の増加は、災害発生の増加に直結します。

下図は水害による被害額と水害密度(注:水害密度 = 一般被害額/浸水面積のこと。一般被害額は家屋、家庭用品、事務所資産等の被害額や応急対策費、営業停止損失額等の合計。公共土木施設や公共事業の被害額は含まない)をグラフにしたものですが、1990年頃から急激な上昇をしていることがひと目でわかります。

「水災害」は、確実に増えています。水害が発生する前には、様々なメディアを通じて何度も避難が呼びかけられますが、残念なことに水害で亡くなる人はゼロになっていないのが現状です。

災害時に避難をしない要因のひとつに「正常性バイアス」があると考えられています。これは「自分は大丈夫」「大したことないはずだ」など、状況を楽観する思い込みのことです。
この思い込みを押さえ込み「有事の際はさっさと逃げる」マインドになるためには、どうすればよいのでしょうか。心理学の専門家・島崎敢(しまざき かん)先生にお話を伺いました。

人間にとって「自分が死んでしまうかもしれないくらい危機的な状況にいる」ということはとても強いストレスです。だから心をストレスから守るために、過去の経験や周囲の人の言動などから、今起きている出来事が「大したことない証拠」を探し、安心しようとします。これが「正常性バイアス」です。例えば以前の大雨の時に避難してみたけど何事もなかったという「過去の経験」や、隣の人がまだ落ち着いているという「周囲の人の言動」などを証拠として「まだ大丈夫」と自分の心に言い聞かせ、ストレスを回避します。正常性バイアスは心をストレスから守るのには効果的ですが、状況を実態以上に楽観的に捉えるので、判断ミスを誘発します。つまり、正常性バイアスが働いている状態では、心は守れても命は危険に晒されるのです。そのため、災害などの極限状況では正常性バイアスによる判断ミスで命を落とさないための工夫が必要です。

その工夫のひとつが「メタ認知」能力を高めること。「メタ認知」は心理学の言葉で、自分の認知状態を一段上(メタ)から客観的に認知する状態のことを言います。身近なメタ認知の例で有名なのが「人の名前が喉まで出かかっているけど思い出せない」という状態です。メタ認知がなければ、単に「その人の名前を知らない」ということになりますが、メタなところから自分の認知(この場合は記憶)を見ている自分が「今はたまたま、名前が出てこないだけで自分はこの人の名前を知っているはずだ」と認知をしている。これがメタ認知です。

メタ認知が上手になると、「自分の判断が何らかの事情によって歪んでいる」ということを客観的に見られるようになります。例えば正常性バイアスが自分に働いたとしても、「自分は小心者で、怖いことが苦手だから、今の状況が危機的でない証拠を探そうとしている」という状態を客観的に見ることができ、「自分には正常性バイアスが働いていそうだけど、それを差し引いてみれば、やっぱり今は危機的な状況なんだから逃げなくちゃ」と判断することができるのです。

メタ認知が上手になるためには「日記を書く」と良いそうです。今日はこんなことがあった、という事実の記録だけではなく、その時自分はこんな気持だった、のような「感情や認知状態を含めた記述」が大事です。これによって自分の認知状態に注意を向ける癖がつくようになります。慣れてくれば、文字にしなくても自分の経験・判断・行動などの理由となった感情や認知状態を意識して、頭の中で言葉にするだけでも良いと思います。

また、適切に逃げる判断をできない人は「雨がものすごくたくさん降っている」という現象が、その後にどんな深刻な事態をもたらすのか、うまくイメージできていないのかもしれません。災害の専門家ではない人が、連続雨量や流域面積や地形などから洪水の浸水深や流速などを計算して、これから起きることのイメージを持つのは難しいと思います。しかし、そんな難しい計算をしなくても、過去の災害の写真を見るとか、災害を経験した人の体験談を聞くなどすれば、普段は平和な自分たちの街が災害時にはどうなるのかのイメージを持てるようになります。正しい判断をするためには、普段からハザードマップなどの公的機関が出す情報を知っておくことも重要ですが、過去の災害事例のことをよく知り、イメージが湧くようにしておくことも大事なのではないでしょうか。

島崎先生貴重なお話をありがとうございました。

取材協力:島崎 敢 先生

1976年東京生まれ。静岡県立大学卒業後、トラックドライバーなどを経て早稲田大学大学院に進学。同大助教・防災科学技術研究所特別研究員などを経て2019年より名古屋大学特任准教授。心理学による事故や災害のリスク軽減を目指す研究者。博士(人間科学)。著書に「心配学「本当の確率」となぜずれる?(光文社新書)」などがある。
http://shimazakikan.com/wp/

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